倪 瑞良(にい みずよし) プロフィール

50年の時を経て「極細の神業」が蘇る!!

20代半ば頃の 倪 瑞良

1949年、神戸市生田区(現中央区)生まれ。
中国・上海から移り住み洋服の仕立て屋を営んでいた両親の影響と中国伝統の剪紙が好きなことから、幼い頃から日常的に切り絵に親しむ。
高校卒業後、家業を継ぐため上京し、一時はファッションデザイナーの仕事に就くが、「切り絵に専念したい」と決意。
フランス・パリに渡ってデッサンを学び、独学で技を磨く中で、アルフォンス・ミュシャ(19世紀末流行したアール・ヌーヴォーの旗手)に魅了され、その世界観をモチーフに独自の作風を切り開く。

その精緻で華麗な作品が黒柳徹子さんの目に留まり、TV番組「徹子の部屋」に出演したことから一気に知名度が高まる。
しかしその後、「作品は売らない」と宣言し、横浜の自宅で創作に打ち込む孤高の生活を続けていたため、小さな作品以外はすべて手元に残ったままとなっていた。

しかし昨年(2023年末)、京都市・西陣織美術館館長・蔦田文男との出会いを契機に、約40年間の沈黙を破り、幻の作品が世に出ることとなる。